実施設計がほぼ固まってから工事見積がでてくるまで、約1ヶ月ぐらい時間がかかります。工務店さんが方々に見積を取ってまとめるからです。
その日は雷雨が激しい午後でした。
手嶋さんの事務所の中で激しい雷が鳴り響くなか提示された見積は、私たちの予算を大幅に超えていて私が雷に打たれたかのようでした。笑。
希望を随分盛り込んでいましたので、予算は超えてくるだろうと予想はしていたのですが、大幅にオーバー。いざ「あきらめるという決断」をしなくてはいけないと思うと、気分が随分落ち込みます。私はあきらめることが苦手なタイプで自分の領域を守ってひとりジリジリしているのですが、主人は現実主義者なので私の隣で「予算以外の費用は出せないよ。だって無い袖は振れないもの」とあっさり言い放ちます。
どこがそんなに予算オーバーなのかを知ろうと見積書をめくってみても、「こいつが予算オーバーの犯人だ!」ってわからないのがまた難しいところです。
一言でいいますと、全体的に高めという印象なのです。それでも結局コストをコントロールするためには一枚一枚ずつ見積書をめくって、1つ1つアイテムを検証してグレードを下げるとか、辞めるを繰り返す以外方法は無いのです。
最終的には工務店さんにも値引きという形で歩み寄ってもらわなくてはならないのですが、それ以前に私たちが実現可能な範囲まで見積金額を下げる必要があります。
私たちが今回考えた減額案は
・お風呂交換無し→その代わり水洗金具の交換や配管洗浄をしてもらう
・フローリング材の変更→主人が主張するヒノキ(高価)から私好みのカラマツ(安価だけど雰囲気あり)に変更
左からアピトン、カラマツ、カラマツ(仕上げ違い)
・最小限の引戸の数とする→主人の書斎など、あれこれ要望が多く引戸は多めに作っていましたが、本当に必要な引戸だけ残しました。引戸は造り込みで手間がかかるので費用がかさむ原因の1つですが、ドアよりも空間を有効に使えるためなくてはならない存在です。
・ウォークインクローゼットの扉の変更→引き戸からドアに変更しました。金具に新橋の名店である掘商店の驚くほど手にミニマムフィットする「驚異の取っ手」(私が命名しました)を使えるので、私は内心嬉しい限りです。
・天井の板張を無しにして塗装仕上げとする→天井を板張にすれば雰囲気が良いですが、できなくても十分雰囲気はいいので無しとしました。
・玄関の大谷石を400角タイルに変更→大谷石の緑がかった静かな佇まいが大好きだったので、非常に残念です。でもマットな400角タイルも十分に良さそうなのでした。
・トイレの手洗→家具職人に依頼しようと思いましたが既製品で対応
・洗面所→同じく家具職人に依頼しようと思いましたが既製品で対応
・床暖房は面積縮小→手嶋さんからは床暖房を無しにすることも提案されましたが、子供達が冬「さむいっ。さむいっ。」と歩く姿がかわいそうで嫌だったので、ここは絶対にゆずれません。面積を縮小することで値段を少し抑えました。今まではトイレや書斎にまで入っていたので、リビングダイニングと子供部屋が入れば十分です。
・そして相見積も他社にお願いしました。やはり比較検討する材料がないと頼もうと思っている工務店さんにも安くしてもらう交渉ができないので。
この減額案が反映された見積が出てくるのは今週の木曜日あたりです。
また雷が鳴り響くか、それとも晴天となるか。。。















